• トップへ

イアン・マッケランとアンソニー・ホプキンス『The Dresser』のトレーラーが来たよ

カテゴリー:イアン・マッケラン
イアン・マッケランとアンソニー・ホプキンス『The Dresser』のトレーラーが来たよ
前にこの映画について書いてから1年! 経っています。やっとトレーラーです。



STARZ PlayかSTARZ On Demandでしか見られないっぽいんですよね。Netflixに来てくれたらなあ……。

JUGEMテーマ:映画
  • トップへ

とにかくつらいよつらすぎる『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』/イアン・マッケラン

カテゴリー:イアン・マッケラン
マスコミ試写で鑑賞。
93歳のシャーロック・ホームズが30年前の事件を思い出しつつ本を書くお話です。そう聞くと、

とにかくつらいよつらすぎる『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』/イアン・マッケラン
引退したおじいちゃんが、子供とほのぼの関わりをもちつつ、

とにかくつらいよつらすぎる『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』/イアン・マッケラン
ときにはキリッとおめかしして

とにかくつらいよつらすぎる『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』/イアン・マッケラン
事件の真相を解明する! というお話に思えますが、実際はぜんぜんちがいます。
これね! ちょうつらい。ちょうつらいです。以下ネタバレしています。

一番つらいのは、物覚えが悪くなって、というか物忘れが激しくなってしまっているとこなんですよね。「最後の事件」は確かに「自分が引退するきっかけになった事件」なんだけど、何が起きたのかもう忘れてしまっている。普通忘れませんよね、30年経っていても、引退っていうのは大きな出来事だし、そこへ至った経緯も覚えているわけで、そしたら結果を忘れることは、まあ、ないと言ってよい。

そんな重大事件を忘れてしまっている=認知症を思わせるんですよ。実際、医者にかかっていて、「思い出せない出来事があったら日記に◯書いてね」とか言われてる。その日記がどうなっているか……言わなくてもおわかりでしょう、つらいですよ。
ほかにも、人物の名前を覚えられないので袖口にこっそりメモしたり。まだね、真田広之の名前を覚えられないのは仕方ない(日本人だから馴染みがないし)と思うんだけど、少年の名前をメモするとこはホント胃が痛い。

この映画、同じビル・コンドン監督の『ゴッド・アンド・モンスター』を思わせるところ多いなーって。主演もイアン・マッケランだし、「若いころに出来たことが、年老いたためにできなくなってしまう」っていうの。『ゴッド・アンド・モンスター』のイアン・マッケランは、もっと「老人の嫌なところ」が出ていたけれども、『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』のイアン・マッケランは、「老人の切ないところ」が出ているなーと思いましたね。組む相手が子供だからっていうのもあるのかな。

そうそう、60代のイアン・マッケランと93歳のイアン・マッケランは顔が全然違ってすごい!

『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』イアン・マッケランのおじいちゃんポイント
  • スーツ度:星星星
  • カーディガン度:星星星星
  • えぐってくる度:星星星星星星星星
JUGEMテーマ:映画
  • トップへ

クリストファー・リー様と一緒にご飯を食べる妄想短編小説です(食べてない……

 真っ暗な森を歩いています。強い風が吹きつづけ、木の枝がときどき身体に当たります。一本道を進んでいくと森がひらけて、大きなお屋敷がぼんやり見えました。窓からチラチラと光がゆれています。誰か住んでいるのかな。門をくぐり庭へ入ると、思っていたよりも大きなお屋敷が建っていました。壁にはツタが絡まり、屋根は空に届くほど高く、小さな窓がところどころにあります。扉はずいぶんと重そうです。コウモリの形をしたドアノッカーを二回、鳴らしました。音がしない、壊れているのかな。そのとき、扉が内側へ開きました。
 クモの巣が張った大きなシャンデリアが天井から下がり、立てられたロウソクはほとんど消えています。わたしの影は不自然なくらいに濃く長く伸びていました。上の窓から光が見えた気がする。奥の階段はじゅうたんが敷かれて、足音も吸い込まれてゆくようです。影がずっとついてくる。当たり前のことなのに、心臓がどきどきするのを感じます。手すりを握ると、薄くつもっていた埃が舞いました。
 階段は登っても登ってもどこにも着かなくて、やっと通れるくらいの幅になっていました。手すりは消え、左右の壁がせまってきています。戻って別の階段を探そう。ところが、登ってきたはずの階段は、なくなっていました。暗闇がわたしの足をすくいます。落ちてしまう、と思ったとき、誰かがわたしの身体を受け止めました。頬にかかった髪をそっと払う手は氷のように冷たく、わたしは気を失いました。

 どれくらいの時間が経ったのでしょう。わたしは、ふかふかの長椅子に横たわっていました。首筋にすこし違和感があります。触ってみると、ちょっとだけ濡れているようです。ふらつきながら立ちあがり、周りを見渡します。少し離れたところに光が見え、人影が浮かび上がってきました。
 そこには、テーブルと椅子が置かれていて、誰かがチェスをしています。ひとりは、黒いスーツにツヤのあるスカーフをした、少し怖そうな、おひげのおじいさん。ほおづえをついて考えこんでいるみたいです。もうひとりは、濃いグレーのスーツを着た、すごく痩せているおじいさん。チェス盤と、怖そうなおじいさんの顔を交互に見ています。考えこんでいたおじいさんが、何か話しています。痩せたおじいさんは、微笑みながら答えているようです。目の前にいるのに、ふたりともわたしにはまったく気づかないのです。

 後ろに人の気配を感じました。振り返ると、見上げるほどに大きなおじいさんが立っていました。なにも言わずにわたしを見つめています。きっちりと整えられた白髪、襟の立った足首までもある長いマントに蝶ネクタイをしています。骨ばった白い手は杖に添えられていました。おじいさんは片方のまゆげをぴくりと動かして、ゆっくり腕を上げます。長い爪で示された先に、燭台の置かれたテーブルと、椅子が現れました。
 わたしは、椅子に座らなければいけない気がしました。座ってみると、おじいさんは、さっきよりもずっとずっと大きく見えます。おじいさんは少し目を伏せ、マントの中から、ワイングラスとラベルのない瓶を取り出しました。鈍い赤色のワインを注ぎながらわたしに話しかけてきます。でも、その声は聞きとれません。グラスを持つわたしの手が真っ白になっていることに気づきます。口をつけると、生温かく鉄のような味がぴりっとして……これは、ワインじゃない。これは……。

 おじいさんはグラスの中の何かを飲み干し、マントをひるがえしました。その姿は闇に吸い込まれていきます。立ち上がったわたしの手からグラスが滑り落ち、床で砕けたそのとき、テーブルも椅子も消えていました。
チェスをしていたおじいさんたちが、笑い合っているようすだけ見えます。助けて、といくら叫んでも、声が出ません。ふたりはとつぜん笑うのをやめ、同時にゆっくりとこちらを向きました。その顔に表情はなく、ただ、わたしを見ています。ふたりもわたしも動いていないのに、距離だけがどんどん縮まっていきます。
 おもわず逃げようとして転びそうになったわたしの身体を、誰かがそっと抱き上げました。あふれてくる涙でぼんやり歪んで見える誰かの顔。それはさっきの、大きなおじいさんでした。こぼれ落ちる涙を、冷たい手がぬぐいます。
 耳元で、おだやかな低い声がささやきました。

「……そろそろ、夢から醒める時間だね……」

JUGEMテーマ:映画
  • トップへ

モーガン・フリーマンと一緒にご飯を食べる妄想短編小説です(ギリギリ食べています

 11月も終わりの深夜1時、大粒の雨が容赦なく身体から体温を奪っていく。飲みなれない強い酒のせいで頭が割れるように痛い。足元もおぼつかない。3時間くらい前のことについては、考えたくもない。傘もコートもどこかへ忘れてきてしまった。ぶつけたのかつまづいたのか、ハイヒールは片方が折れかかっている。足に合わなくて痛くなるけれど、デザインに惹かれて奮発したんだっけ。もう、いっそ脱いでしまえ。アスファルトが足の裏に痛い。

 転勤になり急いで探したアパートはマンハッタンの東、自転車通勤が出来る便利な場所だ。周辺はどこも家賃が高すぎ、諦めかけていたときに偶然見つけた安い部屋。建物が古く一階に頑固な管理人がひとり住んでいるせいで、あまり入居希望者がいないのだと不動産屋は言っていた。
 その管理人室の前を通り過ぎようとした時、急にめまいが襲ってきた。飲み過ぎたか、と思った瞬間、崩れ落ちるように転んでしまった。バッグの中身が廊下に散らばる。
 物音が聞こえたのだろう、管理人室のドアが開いた。暗い廊下に、柔らかい光が差し込んでくる。黄色のパイピングが施されたダークグリーンのパジャマに、ネイビーのバスローブを羽織った管理人が立っていた。ああ、起こしてしまった。謝ろうとしたとき、管理人は何も言わずに、わたしの背中を優しくぽんぽんと叩いた。そして室内へ戻ったかと思うと、タオルをわたしの頭の上にバサッとかけ、しゃがんで髪の毛をわしゃわしゃと拭きだした。それがなぜだか滑稽で、なぜだか悲しくて、笑うふりをしながら喉の奥から漏れる嗚咽をごまかしていた。
 管理人はわたしを室内へ招き入れ、暖炉の前に置かれたソファの、毛布がかけられた場所に座るよう促した。廊下に散らばったバッグの中身と靴を拾い上げ、こちらに背を向けて暖炉の前にそれらを並べている。わたしが泣いていることに、気づかないふりをしているようすで。
 タオルで顔を半分隠したまま、ヒールの壊れ具合を見ている管理人の後ろ姿を眺める。この部屋に入るのは初めてだ。朝、外階段を掃除している管理人に軽く挨拶したり、スーパー帰りで大きな紙袋をふたつ抱えているところにたまたま会って荷物運びを手伝おうとすると、重いからとやんわり断られ、ぎこちなく天気の話なんかをしながらアパートまで帰ったり。近所のカフェでコーヒーを飲みながら読書しているようすを見かけることもあった。そんな距離感のひとに、今、なにを言ったらいい?

 暖炉の上に管理人の奥さんらしき女性とスコティッシュ・テリアの写真が飾ってある。じゅうたんがところどころ擦り切れていて、室内飼いだったのだなと思う。ソファには手縫いのパッチワークキルトカバーが掛けられ、使い込まれた木製のテーブルに、メタルフレームの老眼鏡と、しおりが挟まれた何かの本が置かれていた。全体的に古めのインテリアの中で、テーブルランプだけは最近買ったように見えるスチル製のものだった。
 少しずつ冷静さを取り戻してきて、濡れた服のままソファに座ってしまっていることにようやく気付いた。慌てて立ち上がるが、さっきまでそばにいた管理人は、そこにいない。どうしよう。部屋の奥のほうに電気がついている。少しすると、パチンと軽い音がして光は消えた。木製のトレイにマグカップふたつと大きめのボウル、ガラスのビンを乗せ、新しいバスタオルを腕にかけた管理人が戻ってきた。トレイをテーブルに置くと、立っているわたしの手から濡れたタオルを受け取り、視線が合う程度に腰をかがめて、バスタオルを肩にふわりとかけてくれた。少し上目遣いで、口角だけをあげて微笑んでいる。それにつられて、わたしも少し笑う。みっともない姿を見せてしまったこと、迷惑をかけてしまっていることが、気にかかりつつ。
 管理人はわたしの正面に座り、マグカップを渡してくれた。温められたミルクの熱が手にじんわりと伝わる。そこへ、ビンから蜂蜜を垂らしてくれる、蜂蜜は小さな円を描きながらミルクの中へ沈んでゆく。マグカップに口をつけると、どこか懐かしいような柔らかい甘みが広がる。ボウルから綺麗に剥かれたりんごを小皿に2〜3切れ取り分け、わたしの前にちいさなフォークとともに置いてくれた管理人は、少し安心したようにミルクを一口飲む。そして、ゆっくりと、諭すように話し始めた。

 「私の見当違いでないのなら、今夜はあまり良くないデートをしてきたんじゃないかね。誰かと付き合うときにはいつも、これが最後の恋だと思うかもしれない。が、合わない靴を無理して履くことはないだろう? このひどい靴を直すか捨てるかは、貴女次第だね。直してもまた壊れるかもしれない、と少しでも思うのなら、今夜捨てて、貴女に合う靴を探しなさい。……明日は晴れの予報が出ているよ」

JUGEMテーマ:映画
  • トップへ

アンソニー・ホプキンスとご飯を食べる妄想短編小説です(食べていません

 難しい手術だった、と後になって聞きました。私の鳩尾から臍まで長い傷跡が残っております。看護師から、経過は非常に良好で、すぐ帰宅できると伝えられていたにも関わらず、私は隔離病棟の個室へ移されました。いえ、感染するような病気ではありません。毎食後には院長による診察を受けました。執刀も担当医でなく院長が行ったそうです。常にマスク姿で目元しか見えず、白衣から覗くシャツとネクタイは黒でした。病院であるのにその色を選ぶとは変わった方だと思っておりました。病室には院長しか現れません。ナースコールで看護師を呼んでも、です。
 当初の予定より3ヶ月ほど入院は延びました。そして退院の日、荷物を整理していた時です。店を予約したので食事でもどうだろうか、明日夜8時に貴女の家へ迎えの車を行かせると告げられ、困惑しました。何故、私と?
 食事と診察の際に会話を交わす事はありました。とは言え、院長が短い質問を投げかけ、私の返事に頷くだけのものです。最初は他愛のない話でした。それはいつしか、家族構成、子供時代、果ては、短すぎた結婚生活の終焉にまで及びました。見舞いもなく退屈で、院長との会話が唯一の楽しみになっていた事も確かです。誰にも明かさずにいた秘密を話してしまったのは、それ故もあるでしょう。

 当日の時間丁度にチャイムが鳴りました。朝から準備に追われていた私は……長い入院生活で髪は酷く伸びておりましたし、年配の方との食事に相応しい洋服を選ばねばなりませんでしたので……車に乗り込んだ瞬間、緊張感に襲われました。院長の事を何も知らない、と気づいたのです。呼吸を整えているうち、ロンドンで最も古いレストランに到着しました。
 店の前に院長が立っていました。外で迎えてくださるとは予想だにしておりませんでした。コーヒーブラウンの地にクリムゾンレッドのピンストライプが施されたスリーピース・スーツ、シックな赤のネクタイを締めていらっしゃいます。運転手が降りかけると手で制し、二言三言、何かを伝えておられました。そして自ら後部座席のドアを開け、にこやかに私へ手を差し伸べます。初めて見る笑顔の意外な優しさに戸惑い、少しふらついた私の身体を労るように、院長が支えてくださいました。香水の香りが僅かに漂います。
 店は赤を基調とした内装で、壁一面に古い写真や絵画、大小様々な種類の剥製が飾られていました。多少混んだ客席のあちらこちらから話し声が聞こえる中、店の人に案内されながら歩いて行きます。
 不意に、案内係が一礼し場を離れました。そこは店の一番奥でした。大きな絵が掛けられた、一見壁と間違えそうな扉があります。院長は人差し指を口に当て、静かに、と私に合図しつつ、反対の手で扉を二度ノックします。一拍置いてもう一度。すると鍵を開ける音がし、扉が開きました。薄暗い廊下が伸び、壁には古いものから比較的新しく見えるものまで、沢山の人物写真が飾られています。少し行くと突き当たり、紺のカーテンが現れました。院長は、私に何かを期待しているような、或いは試すような笑みを浮かべています。そして端に下がっている金のタッセルを引くと、カーテンは静かに左右へ開きました。

 そこは全ての調度品が黒で統一された小部屋でした。中央に置かれたテーブルの上で、蝋燭の光が揺らぎます。テーブルクロスも壁紙も絨毯もカーテンも……廊下側は紺であったのに部屋側は黒いベルベットで……それぞれ全くの異素材であるのにも関わらず、完全に「同じ黒」でした。初めての光景に驚き思わず息を呑むと、院長は楽しげに笑い出しました。私を席へ案内してくださいます。こんな場所があるとは、そして院長が声を上げて笑うとは、想像も出来ませんでした。
 院長は店の人と何かを話しています。予約の段階で食事内容は決まっていたのでしょう。私が何を食べたいのかなどは一切聞かれません。蝋燭の光が揺れるたび、テーブルクロスの織り目が浮き上がり、また、沈んでいきます。
 店の人が下がると、院長はスーツの胸辺りをパッと手で払い、少しネクタイを緩めました。徐々に「今まで見てきた院長の顔」へと戻り、静かに私を見据えています。この眼差しは知っている、けれど、今夜は一度も見ていませんでした。今までの顔と今夜の顔、どちらが本当の院長なのでしょう。何故、何も言ってくださらないのでしょう。私から言葉を発する事も出来ず、院長から目を離す事も出来ず、膝の上のナプキンを握り締めました。
 私の緊張を見抜いたように、院長はふっと表情を和らげます。偶然にもその刹那、揺らめいた光が顔を照らし、「今夜の院長」が現れました。

「さて、……メインはラムで良かったかね?」

JUGEMテーマ:映画

ブログの内容を気に入って頂けましたら、RSSリーダーの登録よろしくお願いします。


映画感想*FRAGILE
記事検索

現在92件の記事があります。

最近の記事
カテゴリ
月別アーカイブ
プロフィール
ナイトウミノワ

ナイトウミノワ

映画と人形が好き。一番好きなおじいちゃんはショーン・コネリー。Twitter→ @minowa

おすすめ映画
リンク
無料ブログ作成サービス JUGEM

このページのトップへ▲